「ニートの歩き方」を読んで考えたこと
そっくりそのまま同じようにはなれないしなる必要もありませんが、僕の人生のお手本、ロールモデルにするべき人をまた一人見つけました。「ニートの歩き方」という本の著者、phaさんです。ちなみに、1番のロールモデルは中島らもです。ニートの歩き方の中でらもちゃんの言葉や逸話が何個か紹介されていたことも僕のツボを押すことに繋がりました。
本書のなかで「ニートはブックオフに行け」と提案されていたのですが、それにもまたツボを押されました。僕がニートの歩き方なる書物を見つけたのはブックオフだったからです。タイトルにビビっときて、面白そうだったので手にとってみた次第。僕のニート力は案外高いのではないかと感じました。
著者について
以下、Amazonからのコピペです。
pha(ファ)
1978年生まれ。京都大学総合人間学部に入学するも、オンボロ学生寮に入ったことで足を踏み外す。
大学を6年かけて卒業し、社内ニート的なサラリーマンを3年くらい続けたあと、2007年にTwitterとプログラミングに出会ったのをきっかけに会社を辞め、それからは定職に就かずにふらふら過ごしている。
ブログ(http://d.hatena.ne.jp/pha/)は月間5万~10万のページビューを持つ。パソコンやネットが好きな人が集まって暮らすシェアハウス「ギークハウスプロジェクト」発起人。Twitter Bot 作成スクリプト「EasyBotter」作者。
できるだけ働かずに生きていきたいです。 http://pha22.net/
補足として付け加えておくと、phaさんは定職には付いていないものの親に頼っていません。なんとか自活しています。「ニートの歩き方」が出たのは約2年前の2012年7月なのですが、最近もフルサトをつくるという本を出していたり、なんだかよくわからない講演をやっていたりと、なんやかんやで少しは働いているみたいです。
なるべく働きたくないフリーランス、サボりたがりの物書き、ニートなど、呼び方は色々あるかも知れませんが、要は「毎日同じ職場に通いたくない」「なるべくダラダラしていたい」「やりたいときにやりたいことをやる」みたいな原則が第一にあり、その原則に従って好きなことをやっているようなイメージの人なんだと思います。
人には向き不向きがある
以下、僕なりに飲み込んだ、本書の主張を僕なりに吐き出してみます。
そもそも、毎日学校に行ったり毎日会社に行くことが普通に出来る人は、それはそれで良いことです。でも、世の中には学校に行ったり会社に行って働いたりすることに向いていない人だっている訳で、そういう人が無理して「合わない」場所にいても本人のためにならないばかりか、生産性だって上がりません。
世間で蔓延している「働かざるもの食うべからず」的な価値観が誤っているのは、例えばフェミニストが主張してきた、「家事労働に賃金を!」というスローガンからも伺うことができるでしょう。掃除、洗濯、育児に炊事。家事は立派な労働です。ですが、基本的には家事労働に対して賃金が支払われることはありません。外部に委託すれば1時間3,000円とかしますが、主婦にやらせる分にはお金がかからないのです。こうした現状を踏まえ、フェミニストたちは「タダ働きさせられている主婦は男に搾取されている!」と主張してきました。
でも、それの何が問題なのでしょう。現に、最近では主夫と呼ばれる人たちも増えてきました。外で働くのが得意な人は外で働く。家事が得意なら家事をやる。共働きで家事を分担したっていい訳です。外で働きたい女性が、女性であることを理由に働かせてもらえないのは問題ですが、そうじゃないなら別に適材適所でいいんじゃないでしょうか。僕は、賃金が貰えるかどうかは問題ではなくて、大切なのは他人に何かしらの価値を提供できるかどうかなんじゃないかと思うんです。
しんどい思いをしんがら働くことだけが「価値」の生み出し方ではありません。ギターを弾いて歌を歌ったり、なにか面白いゲームを考えたり、誰かに美味しいご飯を作ってあげることにだって、立派な「価値」があります。「こいつがいと楽しいな」と思ってもらえれば儲け物。みんながみんな、サラリーマン的な生き方をする必要は全然なくて、そういうのは得意な人に任せておけばいいんです。
インターネットが登場して以降、個人の人間関係は拡大しました。結果、個人が組織に属さず、個人として生きていくことが容易になりました。youtuberみたいな人たちは特に目立ってますが、そこまで行かずとも、趣味の延長で小商いをやったりブログを書いて小銭を稼ぐことなら誰にでも出来ます。また、読まなくなった本を貸してくれたり遊ばなくなったゲームをゆずってくれる仲間がいれば、お金をかけずに楽しむことが出来ます。
プログラミングでも文章を書くんでも絵を描いたりギターを弾くんでもいいのですが、基本的に何かを創作をする人は貧乏に強いです。創作する人は、例えお金がなくても一人ででも時間を潰せる能力に長けているからです。
で、そういった創作する人は創作する人たち同士のコミュニティを作りやすいので、お互いに助け合うことが可能になります。自分の得意なこと・やりたいことをしてお小遣いを稼ぎつつ、コミュニティの中で助け合う。そうすれば、毎日必死になって働かなくても死にません。
必要なのは行動力
とはいえ、実際にもがき苦しんでいるニート及びニート予備軍たちがphaさんのように生きることが出来るかと言ったら、それはまた別の話でしょう。第一、phaさんは京大に入れただけあって、地頭が凄くいいです。もちろんそれだけではありません。プログラミングを独学してWebサービスを作ったり、シェアハウスの管理人をやっていたりと、行動力がすごい人なんです。
確かに世間一般でいうコミュニケーション能力には欠けているかも知れませんが、シェアハウスの管理人をやったり、ネットで知り合った人とオフ会をやることには抵抗がないようですから、「ゆるい」コミュニケーションは結構得意なんだと思います。で、その「ゆるい」コミュニケーションの積み重ねが、phaさんを支える力になってるんだと思います。
僕はそんなphaさんの、行動力があってゆるく楽しく生きる姿にシビれました。悔しいけどカッコいいです。
僕も何か作るぞ。
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