僕が原発に賛成でも反対でもない、たった1つの理由
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最終更新日:2015/01/20
コラム
僕は原発反対でも賛成でもありません。
反対する理由も賛成する理由も、どっちもわかるようでわからないからです。だから、あってもなくてもどっちでもいいと思っています。
僕が知るかぎり、日本では今のところ、安定した量の電気を風力発電や太陽光発電など再生可能なエネルギーで十分な電力をまかなうことは難しいようです。原発には頼りたくないけど生活レベルを落とすのは嫌だ、という場合には火力発電に頼るしかないのです。
3.11の震災以後、原発を止めた結果、火力発電への依存度が高まりました。
日本は産油国ではないので外国から石油を輸入してこなければいけません。当然お金がかかります。
そのため、燃料費として外国に年間7兆円も払っているわけです。
海外で何らかのアクシデントが起こり、万が一石油の輸入がストップした場合、日本は大変なパニックになります。オイルショックです。最近はイスラム国が元気なので、予測できない事態が起こる可能性もあります。また、もし中国と戦争でも始まって海上ルートを封鎖でもされたら大変です。
日本はただでさえ食料の自給率が低いのに、そのうえエネルギーの自給率も低いわけです。食べ物と電気は人間が生きて行く上で絶対必要なものなのに、それを外国に依存しているっていうのはそれだけでもリスクだと思います。
それに、地球温暖化が本当かどうかも僕にはよくわからないのでこれもどっちでもいいのですが、仮に石油を燃やすことで地球温暖化が進行するとした場合、火力発電は環境へのリスクになります。
更に、このままのペースでいくとあと50年で石油が枯渇すると言われているように、石油がいつまで持つのかもわかりません。
関西電力のサイトでは、あと54年で石油がなくなると言っています。
ただし、これは確認埋蔵量と年間生産量を単純に計算しただけのデータで、実際には「もうすぐ石油がなくなるぞ」という話は何十年も前からされていたわけです。あれは「現在の技術で採算が採れる石油の量」が残りX年分しかない、というだけの話であって、石油が少なくなれば値段も上がるし、技術が発達すれば今まで掘れなかったところからも石油が採れるようになり、結果として埋蔵量が増えているようです。
それでもやっぱり、化石燃料はいつか無くなってしまうものだと思います。ところが、実はそれについても僕はよくわからないんですよね。
というのも、実は石油がどこから生まれているのか、どうやって生まれてきたのかというのは、まだ確実にはわかってないんです。僕たちが知っている「石油は大昔の生き物が元になって作られるものだ」という知識は、実は単なる有力説の1つに過ぎず、他にも「石油は無限にある」とする説だってあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E6%B2%B9
石油「無機」由来説は、1870年代、元素の周期律表で知られるロシアの化学者メンデレーエフが唱えたのが始まりで、旧東側諸国では従来から定説とされていた学説である。ただし、旧西側諸国では、定説とされてきた石油「有機」由来説に真っ向から反対するものであったため長く顧みられることがなく、その後トーマス・ゴールドが取り上げたことで、西側諸国でも脚光を浴びることとなった。 天文物理学者であるゴールドの説く石油無機由来説は、「惑星が誕生する際には必ず大量の炭化水素が含まれる」「炭化水素は地球の内核で放射線の作用により発生する」「この炭化水素が惑星内部の高圧・高熱を受けて変質することで石油が生まれる」「炭化水素は岩石よりも軽いので地上を目指して浮上してくる」というものである。
無機成因論の根拠としては「石油の分布が生物の分布と明らかに異なる」「化石燃料では考えられないほどの超深度から原油がみつかる」「石油の組成が多くの地域でおおむね同一である」「ヘリウム、ウラン、水銀、ガリウム、ゲルマニウムなど、生物起源では説明できない成分が含まれている」などが挙げられる。 また、生物起源論が根拠としている、石油中に含まれる炭化水素の炭素同位体比を調べた結果、炭素数の少ない炭化水素ほど、質量の軽い炭素同位体を含む割合が多くなるという傾向は、地下から炭化水素が上昇する過程で、分子の熱運動により重い同位体が分離されたと説明することも可能だという。
この無機由来説に基づけば、一度涸れた油井もしばらく放置すると再び原油産出が可能となる現象を説明することができる。また超深度さえ掘削できれば、日本はもちろん世界中どこでも石油を採掘できる可能性があることになり、膨大な量の石油が消費されたとしても、掘削技術の問題さえ解決されれば枯渇する危険性はほぼ皆無であるとされている。
まったくオカルトな話でもなさそうです。
もしこの説が正しいとすれば、石油は枯渇しないことになります。少なくとも、50年やそこらで無くなることはなさそうです。
地球温暖化が疑わしいという話も、化石燃料はなくらないかも知れないという話も、どちらもビジネス的には黙っていた方がいいことなんだと思います。もちろん地球温暖化や化石燃料の枯渇が本当に起こる可能性だってあるので、積極的に取り上げること自体は間違っていないのですが、そうじゃない可能性だってあるんだよってことも合わせて考えるべきだと思うんです。
原発も同じようなもので、意見が別れる難しい問題を考えるのは素人には大変なことなんですよ。
原発反対の人は、幽霊に怯えるのと同じように放射能や原発に怯えているんです。
ただし、幽霊と違って原発や放射能は実在します。リスクもあります。だから反対だ、という気持ちもわかります。逆に、経済的に考えた場合、原発がないとコストがかかって仕方ない、外国に依存するのはリスクが高い。という意見もわかります。石油はなくなるかも知れないし、なくらないかも知れないし、地球温暖化はするかも知れないし、しないかも知れません。
僕は、スーパーに行った時わざわざ福島産の野菜を選ぼうとは思わないですが、国産です!とうたう安い飲食店で外食をするときに、「福島産だから安いのかな」と思っても別に気になりません。
たぶん、原発や放射能に対してそんなに興味がないからです。興味がないなりに、「放射能は体によくない」という認識だけは持っているので、わざわざ福島の野菜を選ばないんです。でも、外食の場合、そのお店でモノを食べる以上はどこ産の食材を使うか自分では選べないとわかっているので平気なんです。
要は徹底してないんですよ。
そんなに興味がないから、ラベルを見るなどして意識に登るまでわざわざ考えないんです。
そんなわけで、僕は原発に賛成も反対もできません。
正直よくわからないし、どっちでもいいからです。