「若者の政治離れ」とか言ってる暇があれば、海賊党や液体民主主義に注目して欲しい

公開日: : コラム

選挙、やってますね。

僕はあれ、たいへん申し訳ないのですが、全くもって興味が持てないんです。ギャアギャア大声でわめきやがってうるせえなと思うだけで、当事者意識なんて持てやしません。ましてや区市町村議員の選挙なんて、はっきり言って全くどうでもいいんですよね。

ところが、僕みたいな人間が多いせいで投票率がだだ下がりになっているというのもまた問題です。曰く、選挙に行かない人はヒトデナシだ。政治に文句を言う資格はないぞ。などと、鷹の爪団にまで言われる始末。

動画に出てくるゆるキャラが言うには、「街頭演説を聞くのがめんどくさいなら、インターネットを使えばいいんだよ(^O^)」ということなんだそうですが、そういうことなら僕にも言いたいことがあります。

現実問題、どの政党もイケてない

そもそも論として、イケてる政党がないんですよね。

自民党は、最近だと渋谷区の同姓パートナーシップ条例に反対してみたりダンス規制に走ってみたりと、人の自由をなんだと思ってるんだという感じでけしからんですし、唯一自民党の対抗馬になれそうな民主党はまったくもってイケてない。社民党なんてもってのほかです。次世代の党は全く次世代感がないし、維新の会だのなんだのという有象無象にもロクな話がありません。近年、今更になって共産党が勢いを付けているそうですが、それも納得ですね。彼らは、党として軸がブレていないからです。

1番マシなのが自民党だから、自民党に入れる。まじめに選挙に行ってる人ですら、大半はこんな感じで投票してるんじゃあないでしょうか。

海賊党がアツい

海賊党は、インターネット時代の自由を守るために生まれた政党です。

ふざけた名前に見えるかも知れませんが、欧州ではかなりのムーブメントになっています。2,015年の3月にはアイスランドで支持率トップの政党になりましたし、ドイツでは議席も獲得しました。

ハッカーがつくった政党なので、政策もインターネットよりです。文化の共有、知識の無料/自由化、適切なプライバシーなどの柱を核としていて、ベーシック・インカムも支持していますし、著作権や特許をゆるくせよ。みたいな意見も言っています。

中でも僕が特に面白いと思うのは、彼らの提唱する液体民主主義という概念です。

液体民主主義とは

民主主義の理想は直接民主制ですが、ある程度以上に大きな国で実現させることは不可能に近いやり方でもあります。
そこで多くの国が導入しているのが、選挙で国民の代表者を選ぶ、間接民主制

ところが、間接民主制では選挙と選挙の間にブランクが数年空くのが当たり前で、タイムリーな問題が起こった際にすぐさま民意を反映できる訳ではありません。また、とある政治家に投票したからといって、その人の考え方すべてを全面的に肯定できる訳ではないことの方が多いのではないでしょうか。

経済政策にはA党の◯◯さん、外交政策ではB党の△△さんを応援したいな。と思ったところで、実際に投票できる相手は1人だけです。仕方がないので、候補者の中から1番マシな人を選んで投票するしかありません。そこには、ある種の妥協・あきらめが漂います。

ところが、液体民主主義の世界では違う。液体民主主義というのは、早い話がネットを活用した直接民主制に近い制度です。個人や政党に向けて投票を行うのではなく、政策ベースで投票するイメージです。

僕は、海賊党の掲げる液体民主主義こそ、いまの時代に相応しい政治の在り方なのではないかと思います。
以下は海賊党の思想という本からの抜粋です。液体民主主義がどんなもんなのか、見ていきましょう。

液体民主主義」のシステムは、社会全体と海賊党内のものとで区別され、それぞれにオープンなものとクローズドなものがあるというかたちで交通整理されている。

まず、大まかには以下のような流れである。海賊党内でそれぞれの問題提起者がテーマ原案を発議する。次にそれをオープンなオンラインで流し、一般市民のテスト投票に付す。その結果を党にフィードバックして、クローズドな議論により改変案を練り直す。それから熟考したり、冷静な判断をしたりする凍結期間を置き、その後、党で採決をする。これをフローチャート化すれば次のようになる。

テーマ発議→市民のテスト投票→フィードバック→党内討論・改変→凍結→投票→採決。

(中略)

各テスト議案がネットを使用する各市民(サポーター)にオンラインで流される。

それに対して市民は──オープンなフィードバック・システムにより──何時でも応答できるし、ネットを使ってテスト投票をすることができる。ただし、市民が「液体民主主義」に参加する場合は、党に登録して党員から証明をもらい、ハンドルネームを入手しなければならない。

その際、IDの裏付けが必要なので一人一票の原則が守られる。投票はこのハンドルネームを使って市民みずから行なうが、仕事が多忙であれば自分の意見を代理投票してもらったり、議題に通じている人に判断を委ねたりすることも認められている。
たんに受け身の応答者としてだけでなく、「テーマ領域の構成員」となって積極的に提案などを行ない、関心のあるテーマを推進する役割も担えるわけだが、もちろん、強制されることはない。

発議リストには「賛成/反対/委任」という選択肢があり、賛否だけでなく、コメントや提案、さらにそれに関して知っている情報も記入することができる。

元ハッカーがつくった政党だけあって、まさしくオープンソース政治といった具合の制度だと言えるのではないでしょうか。
へんな法案ばかりが通ってしまうのではないかと不安に思われる人もいるかも知れませんが、市民の10%以上が支持しなかったアイデアは討論の場に進むことができない、などの対策もなされています。

参加が強制ではないこと、制度が少し複雑であること、サイトのセキュリティはどうなのかなどといった問題は残っていますが、基本的には素晴らしい制度だと思います。

より具体的な詳しい政策・考え方は、2009年にCNET JAPANに掲載されたインタビューを読めば分かりやすいです。更に詳しく知りたい人は、日本語では先に引用した「海賊党の思想」くらいしかないので、とりあえず読んでみてください。

一応、海賊党は今回の地方選にも立候補していますが、僕の地元には来ていないようです。
選挙区内に在住の方がうらやましい限り。地元から海賊党が出てたら、僕も選挙に行ってました。海賊党さん、日本でもがんばって欲しいですね。

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