実録トルコの治安 −イスタンブールの靴磨きは巧妙な詐欺師−

公開日: : コラム, 海外

トルコ旅行に行って来ました。

トルコと言えば、エルトゥールル号の一件をきっかけに日本との交流が生まれた国。親日の人が多いとして、結構有名です。実際、街を歩いていてもトルコ人の親日ぶりは本物なんだろうなあと感じることは多々ありました。

売店で水を買っただけで、「日本から来たのか?」と聞かれ、YESと答えるとすかさず満面の笑みを浮かべ、「そうかそうか!トルコ人は日本人が大好きなんだよ!」と言われたくらいです。僕は他にも何ヶ国か回ったこともありますが、こんな風に声をかけられたのは初めてです。

イスタンブールでは、靴磨きに気をつけろ!

比較的治安の良いトルコですが、残念ながら観光客を食い物にしようとたくらむ輩は存在します。
なかでも、イスタンブールの靴磨きには注意した方がいいでしょう。

これ、種さえわかってしまえば引っかかることもないと思うのですか、なかなか巧妙な手口なので、初見殺しです。僕は普通に引っかかりました。

一連の手口はこんな感じ。「地球の歩き方」にも乗ってるくらい有名な詐欺らしいのですが、できればトルコに行く前に知っておきたかったです。

①道を歩いていると、反対方向から歩いてくる靴磨きのおじさんが、ブラシを落とす。
②ブラシを落としたよ!と教えてやると、感謝される。
③「お礼に靴磨きをさせてくれ」と言われる。Noと言っても、「お金はいいから」などと、かなりしつこく頼んでくる。
④あんまりしつこいので、磨いてもらう。
⑤磨き終わったところで、金を払えと要求される。
⑥話が違うじゃないか!と抗議していると、周りから仲間の靴磨きが集まってきて、囲まれる。
⑦お金を払わされる

といったもの。
磨いてもらった手前、こちらとしてもちょっとした後ろめたさがありますし、わらわらと囲まれるので払わざるを得なくなるという寸法です。靴磨きの側からすれば、ブラシを落としたことをわざわざ指摘してくれるようなお人好しを選別でき、効率的に騙していくことが出来る訳で、なかなか秀逸なシステムだと言えるでしょう。初めにこの詐欺を編み出した人は、たぶんかなり頭が良いです。

僕は自分がすんなりカモられてしまったのが悔しかったので、騙さたのち、少し離れたところから靴磨きたちの動きを観察してみました。

結果、どうやら日本人だけでなく、様々な国籍の人が騙されているらしいことを発見。また、靴磨きがブラシを落とすときの演技には、かなりの程度、上手い・下手がありました。おそらく、ベテランもいれば新入りもいます。人材の層はかなり厚いでしょう。

2回目はわざと引っかかって(もちろんお金は払ってません)、連中の手口を動画にも撮っておきました。少し見にくいかもしれませんが、参考にしてください。

治安は大丈夫か?

靴磨きの一件はありましたが、トルコにはなんといってもいい人が多く、飲食店のサービスなども総じて高レベル。料理は美味しく、歴史がある分見どころもたくさん。自然だって豊かとくれば、旅行先として人気があるのもうなづける話です。

最近ではシリアなどの隣国でイスラム国(ISIS)が暴れているため、日本人の観光客は減少傾向にあるようですが、多くの人が訪れるであろうイスタンブールは今のところ安全です。イズミールとか、むしろギリシャに近いくらい。それほど大げさに心配する必要はないと思います。

とは言え、そこはやはり海外。以前、トルコ帰りの友人が「トルコ人くそだった!」と言っているのを耳にしたことがあるのですが、トルコ人=親日の事前情報を過大評価してしまったのかなという感じです。いくら親日の人が多いとか、街中で優しくされることが多いとは言っても、油断は禁物です。普通に気をつけてさえいれば特に問題はないでしょう。

イスラム国の動向には注意しておいた方がいい

ただし、今時点では大丈夫であるとはいえ、一応イスラム国関連のニュースには注意しておいた方がいいかも知れません。

7月のニュースですが、

トルコのシリア(コバネ)との国境の町スルチュで支援団体の集会に自爆テロ2015年7月20日 22:257月20日、トルコ南東部シャンルウルファ県の、シリアとの国境の町スルチュで、文化センター前のカフェで自爆テロ。「イスラーム国」の関与が疑われている。

情報源: トルコのシリア(コバネ)との国境の町スルチュで支援団体の集会に自爆テロ | 池内恵の中東通信 | 新潮社 Foresight(フォーサイト) | 会員制国際情報サイト

という話も出てきているので、イスタンブールが狙われるようになったら結構やばいでしょう。
んで、同記事を書いた池内さんは、

「イスラーム国」はサウジやクウェートではシーア派を狙って、被害者と中央政府を分断する戦略ですが、同じことをトルコではクルド人を狙うことでやっているように見えます。これは効果がありそう。トルコ側のクルド人が「トルコ政府は頼りにならない」と武装化する→トルコ政府はトルコ側とシリア側のクルド勢力を攻撃→クルド勢力が一体化して独立武装闘争へ・・・なんてことにならないようにお願いしますよ。本当に行ける国がなくなってしまうではないか。

でも、この調子だと次にイスタンブールが狙われそうなのが怖い。あんな大きな都市だから、万が一テロがあっても自分が巻き込まれる可能性は極めて低いのだが、一回テロがあれば政府の「退避勧告」みたいな話になってしまいかねない。

仰っております

ま、いずれにせよ、現時点では問題なさそうですね。

おまけ

こちらはカッパドキアの熱気球。

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すごい絶景でした。

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