目黒の喫茶店ROWにチキンカレーを食べに行ったら、ミャンマーの「ペーポゥッチョー」というドライ納豆のふりかけを発見しました。
目黒駅すぐそばにある喫茶屋ROWは、落ち着いた雰囲気の昔ながらな喫茶店です。
本日、カレーを食べるついでにコーヒーでも飲みながらゆっくりしたいと思ったので訪ねてみました。
喫茶屋ROWでは、同じビルの5階にあるミャンマー料理のお店とコラボをしてミャンマー料理のメニューも提供しているようです。また、レジの隣では「ペーポゥッチョー」という、ミャンマーのシャン地方にある干し納豆やピーナツなどが入ったピリ辛のふりかけを販売していました。
それにしても、ペーポゥッチョーってめちゃくちゃ読みにくいです。
僕は気になったことはすぐにgoogle検索するくせがあるので、早速「ペーポゥッチョー」でgoogle検索をしてみました。4件しかヒットしませんでした。
尋常じゃない少なさです。目黒の喫茶店の店先でふつうに売られてる商品が、検索しても6件しかヒットしないようなマイナー商品であるとは、にわかには信じられません。
もしかするとこれは、現地語を聞こえたままにカタカナにしたら「ペーポゥッチョー」になったということで、普通は他の呼び方をされているのかも知れないぞと考え、試しに「ミャンマー 干し納豆」で検索してみたら案の定たくさんヒットしました。
とりあえず、検索でヒットしたナショナルジオグラフィックの日本版のページをのぞいてみました。すると、なんとあの有名な辺境ライター、高野秀行さんがミャンマーの納豆について言及しているのを発見。これはなにか、ペーポゥッチョーの謎に近づけるヒントがあるかも知れません。
たとえば、ミャンマーのシャン州では、毎日納豆を食べています。においも味もそっくり。でも、日本の納豆のように糸を引きません。ペーストにした納豆を、円盤状にして干したものを食べるんです。見た目は、薄焼きせんべいのようです。
食べるときは、割って揚げたりもするのですが、一番多いのは粉にしてうまみ調味料として使う利用法。何の料理にも使うし、おかずがないときは、これをふりかけにしてご飯を食べます。
名前は「トゥナウ」。発音は、日本の納豆の逆ですが、意味は「豆を発酵させたもの」です。朝昼晩、この粉末納豆を使っていますから、日本人よりたくさん納豆を食べているかもしれません。
>第5回 アジアの納豆ジャングル | ナショナル ジオグラフィック(NATIONAL GEOGRAPHIC) 日本版公式サイト
http://nationalgeographic.jp/nng/article/20131209/376474/
結局ペーポゥッチョーの謎は解明されないままでしたが、ミャンマーでは納豆がよく食べられているということはわかりました。ミャンマーのアヘン畑に何年間も住み込んでみたルポを書いていた高野さんの言うことですから、たぶん本当によく食べているんだと思います。Wikipediaのビルマ料理の項目をみても、「ミャンマーでは納豆によく似た発酵食品が食べられている」とあったので、おそらく確実でしょう。
しかし、高野さんによるとミャンマーの納豆は「トゥナウ」と呼ばれるらしく、ペーポゥッチョーとは程遠いものでした。他のサイトでも、僕が見る限りペーポゥッチョーに近づく鍵は見当たりませんでした。「アジア最後の秘境」の名は伊達ではありません。
ちょっとモヤモヤが残る結果でしたが、人力で1個1個見ていくのは気が遠くなるので、次回行ったときにでもお店の人へ直接聞いてみよることにします。
ちなみに、ROWのカレーは普通に美味しかったです。
いろいろな国のカレーを喫茶店のカレーに落とし込んだような印象で、ややスパイシー。ふつうの喫茶店カレーとはちがう感じがしました。