ハロウィンの仮装者であふれかえっていた昨日の渋谷を見て思ったこと

公開日: : 最終更新日:2015/02/11 コラム ,

昨日はハロウィンでした。

渋谷は本当にすごかったです。人人人の人だかりで、道を歩くにも一苦労。仮装をしていない人の方が珍しいくらいの状態でした。

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いつから流行り始めたのか?

僕は2011年のハロウィンのとき、オレンジの全身タイツを着て渋谷を練り歩きました。

2011年のハロウィン・渋谷

完全に若気の至りでした。

当時は「なにか面白いことをやらなきゃ死んでしまう」という強迫観念に取り憑かれていたのですが、ハロウィンに向けて出した答えがこれだったのです。

まあ、それはさておき。画像を見ればわかる通り、当時は「ハロウィンに仮装をする」人はほとんどいませんでした。タイツで歩いてたら超目立ちました。ヤンキーに「お前なにやってんだよ!」「調子乗ってんじゃねーぞ!」と絡まれまくったくらいです。

ところが、それから4年が経ち、現在ではハロウィンに仮装する習慣が完全に根付いた感があります。産経新聞の記事によると、ハロウィンがここ数年で一気に普及したという実感は正しいようです。

 ハロウィーンに参加し始めた時期は「2~3年前」が24%と最も多く、今年からの参加が9%。ここ5年間で参加するようになった人が約6割を占め、ハロウィーンが急速に広まっていることを裏付けた。

さあ「ハロウィーン」、子育て家庭7割超がイベント 平均3500円…急な流行も裏付け
http://www.sankei.com/west/news/141030/wst1410300071-n2.html

スマホ、SNSの普及とハロウィンの関係

ハロウィンの盛り上がりは、スマホやSNSの普及と比例している気がします。

ここ数年でスマホが爆発的に普及しました。特に、ハロウィンなどのイベントごとに積極的に参加しているであろう世代では、持ってない人がいないというレベルでみんながみんなスマートフォンを持つようになりました。
大学生のスマホの普及率

そんなスマホでみんなが何をやっているかと言うと、基本的にはLINEとTwitterかFacebookなどのSNS、それからポチポチゲームでしょう。

ほとんどの人がスマホを持ち出した結果、リテラシーの低い人もSNSをやるようになりました。「バカッター」とかいう言葉が流行ったことからもわかる通り、SNSを続けるためにはネタが必要です。「バカッター」はネタの方向性がバカだったというだけで、根っこの部分ではいわゆる普通の大学生と同じです。カフェに行った云々とか個展をやります云々といった話をするのと同じなんです。要するにネタ。ネタ。ネタ。ネタがなければSNSは始まりません。

SNSでの人間関係は、しばしばマウンティングに例えられることがあります。イベントをこなすこと、こなしている雰囲気を出すことが、SNS上の人間関係で敗者にならないためには不可欠なのです。

そのため、若者にはネタが必要になったわけです。

ですが、普通に生きてる限り、ネタなんて中々見つかるものでもありません。
じゃあどうするか。自ら作り出すんです。そのために1番かんたんな方法は何かというと、みんなが乗っかっているイベントに自分も乗っかることです。個展をやりますっていうのも自らネタを作る行動ですが、敷居が高いですよね。その点、季節のイベントはほっといてもやってきます。お花見、BBQ、海、クリスマスなど。いくらでも、無数にあります。

また、ハロウィンは見た目が派手なので、ネタとして優秀です。常にネタを探している若者たちが、飛びつかないはずありません。

イノベーター理論

マーケティングの世界には「イノベーター理論」というものがあります。古い理論なので、全部が全部現代に当てはまるわけではないのですが、ハロウィンの普及にはそのまま当てはまる気がします。

イノベーター理論とは1962年に米・スタンフォード大学の社会学者、エベレット・M・ロジャース教授(Everett M. Rogers)が提唱したイノベーション普及に関する理論で、商品購入の態度を新商品購入の早い順に五つに分類したものです。
イノベーター(Innovators:革新者):
冒険心にあふれ、新しいものを進んで採用する人。市場全体の2.5%。
アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者):
流行に敏感で、情報収集を自ら行い、判断する人。他の消費層への影響力が大きく、オピニオンリーダーとも呼ばれる。市場全体の13.5%。
アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者):
比較的慎重派な人。平均より早くに新しいものを取り入れる。ブリッジピープルとも呼ばれる。市場全体の34.0%。
レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者):
比較的懐疑的な人。周囲の大多数が試している場面を見てから同じ選択をする。フォロワーズとも呼ばれる。市場全体の34.0%。
ラガード(Laggards:遅滞者):
最も保守的な人。流行や世の中の動きに関心が薄い。イノベーションが伝統になるまで採用しない。伝統主義者とも訳される。市場全体の16.0%。

マーケティング用語集 イノベーター理論 – J-marketing.net produced by JMR生活総合研究所
http://www.jmrlsi.co.jp/mdb/yougo/my02/my0219.html

こちらがその図。
イノベーター理論の図

2012年頃には2.5%のイノベーターがに渋谷で仮装をはじめ、
2013年には13,5%のアーリーマジョリティーたちもハロウィンに参加。
2014年以降はレイトマジョリティーにもハロウィン熱が伝播していき、10/31より1週間近く前から渋谷には仮装した若者が集まっていました。2011年にハロウィンをやっていた僕の先見性がまぶしく輝きます。

この調子でいくと、来年以降ハロウィンの参加者が更に増えていくでしょう。
また、渋谷以外にも様々な街や施設でハロウィンイベントがたけのこの如く乱立するはずです。

渋谷で感じた違和感

僕は基本的に、お祭りが好きです。パーティが好きです。
みんなで騒ぐのは楽しいことだと知ってます。

ですが、昨日の渋谷は上手く楽しめませんでした。いわゆる「リア充」のノリが苦手だからです。(リア充って死語ですかね)
かわいい女の子にも魅力を感じませんでした。男の子にも魅力を感じませんでした。頭が悪そうに見えたからだと思います。

結論、僕は全然楽しめなかったのですが、楽しいと思う人がいるのはわかるので、そういう人はワイワイ楽しめば良いと思います。また、ナンパに精を出しているサラリーマンがたくさんいましたが、女の子の方もまんざらではない様子でした。いろんな楽しみ方が出来そうですね。もともと日本のお祭りは男女の出会いを斡旋する要素も強かったわけですから、ハロウィンもうまいこと日本の文化に溶け込めたんじゃないでしょうか。

衣装のクオリティや場の雰囲気が「高校の文化祭」みたいな感じだったのも残念ポイントです。ドンキで買ったみたいな間に合わせのコスプレをしている人たちは、人と被ったりするのに抵抗がないんでしょうか。不思議です。来年以降は、もっとクオリティの高い仮装をする人が現れることを期待します。

文化祭みたいに、アイデア賞、団体賞、技術賞、ミス・ハロウィン、ミスター・ハロウィンとか決めればいいかも知れません。

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