寄生獣の映画を見ました【ネタバレあり】

公開日: : まんが, 映画

人気漫画の実写化は、原作のファンから叩かれる運命にあります。
どんなに頑張って作ったところで原作を映画で完全再現することなんて不可能ですから、これはもう、どうしようもない運命です。お金の匂い、俳優の演技、テーマ、脚本、映像など、叩こうと思えばいくらでも叩けるんです。原作に思い入れが強い人であれば、「作品を汚された」みたいに思ってしまうのも仕方ありません。

寄生獣は、数ある漫画から実写化された作品の中でも特に、コアなファンが多い作品です。中途半端な映画を作れば、大バッシングは避けられません。制作側にも相当なプレッシャーがあったはずです。

僕は原作の寄生獣ファンです。というか、岩明均先生のファンです。ヒストリエ、ヘウレーカなどの歴史モノを読めばわかりやすいですが、岩明作品の素晴らしさは、『世界観』を作るのが上手いところにあると思ってます。物語とは直接関係のない部分での時代考証などがしっかりされているので、物語に没入できるんです。『人間』を描くうまさ、『戦術』を描写するうまさなども手伝って、バツグンに面白い漫画が出来上がっているのが岩明均作品の良さだと思うんです。

映画版のデキ

で、今回の映画。僕は「なんだよ、結構面白いじゃん!」と思いました。予想以上にうまく出来ていて、安心したんです。

もちろん映画にするに当って削られてしまった部分はたくさんありましたが、アメコミのダークヒーローモノみたいで普通に面白かったです。原作を読んだことのない人達が見れば、まず文句は出てこないんじゃないでしょうか。

パラサイトが混ざったことで段々と心が’強く’なっていくシンイチの描き方とか、心臓を貫かれたシンイチが復活して超人的な肉体になる、なんてところはアメコミのダークヒーローみたいでめちゃくちゃカッコいいじゃないですか。刀の形で眠ったミギーを使って、独力でパラサイトと戦うシーンにもシビれましたよ。

僕はアメコミを読んだことがないんですけど、例えばスパイダーマンの映画って、原作ファンには叩かれたりしてるんでしょうか。気になります。

映画版での改変点

今のところ、
・シンイチのお父さんが登場せず、母子家庭だったことになっていた。
・Aさんが警官になっていた
・パラサイト犬が中華屋のオヤジになっていた。
・学校で暴れるパラサイトは島田だけになっていた。
・光夫を始めとする他校の不良やなんかも出てこなかった。
・加奈が出なかった。
・宇田さんが出なかった。
・お母さんに寄生するパラサイトがAさんだった
・パラサイトお母さんの中に残っていた母性が、シンイチへの攻撃を妨げた隙をついてシンイチがトドメをさせた。
・田宮の家に両親が来た。
といったところがありました。

他にもあるかも知れませんが、記憶に残ったのはこれくらいです。これらの改変理由について、僕が思うことをそれぞれ書いていきます。

まず第一に、作品を現代日本を舞台に作り直す都合上、光夫みたいな不良が物語に出てくるはずがありません。光夫が出なければ加奈が出てくることもないので、カットされたのは当然かと思います。パラサイト犬をカットしたのも光夫が出てこなかったのと同じ理由で、現代日本に一匹で歩いている犬がいるはのは不自然だからでしょう。また、映画で学校に来て暴れるパラサイトの話を2回もやるのは冗長ですし、エピソードをミックスして作ったのも納得です。

Aさんが警官になっていた理由はよくわかりません。原作通りだと絵的に地味すぎるから警官にしたのかも知れません。警官が1人で水族館に居たり、街中を歩いているところはちょっと不自然だと感じましたが、気になるほどではありませんでした。

お父さんとお母さんの件に関しては、単純に物語の圧縮のためだと思います。お父さんを出すとなると、両親が旅行先で乗っ取られるエピソードを加えたりする必要もあったりするため、2時間映画にするにはテンポが悪くなると考えたのでしょう。だから、お母さんの体をAさんに乗っ取らせたのは正解だったし、思いっきってお父さんがいない設定に変更したのは映画的には正しかったのではないでしょうか。

宇田さんが出てこなかったのは、主人公が人間の意識を持ったままパラサイトと共生している唯一の存在であるという点を強調する目的があったんでしょう。その方がダークヒーロー感が上がります。

田宮の家に両親が訪れたのは、’母性’を強調したかったから。パラサイトに乗っ取られたにも関わらず最後の抵抗をしてシンイチを守ったお母さんや、田宮の妊娠など、ちょっと不自然だったかも知れませんが’母性’を描きたいんだろうなあ。という感じはひしひしと伝わってきました。

まとめ

1つの映画を作るには、色々な人が関わっているわけです。原作を映画にする都合上、多少のカットは仕方ありません。’母性’の描き方が少し不自然だったのは、それほど大衆ウケしそうにない原作を大衆ウケする娯楽映画にするためにわかりやすいテーマを設定した結果だったのかも知れません。

もちろん、叩こうと思えばいくらでも叩くことが出来る訳ですが、僕は楽しめたので後編が公開されたら観に行きます。
改変されたところも大体納得いくところだったし、普通にいい映画でした。

あ、でも、最後の方に出てきた特殊部隊の人が「特殊部隊のものです」って自己紹介していたのは微妙でした。たぶん、特殊部隊の人は自分のこと特殊部隊の人ですって言わないと思います。

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