読んでいない本について堂々と語る方法
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最終更新日:2016/05/15
書評
「読んでない本について堂々と語る方法」という本を見つけました。
僕は読んでいませんが、読んだ気になったので語ります。大体こんな感じの話でした。
そもそも本なんて読んでる場合じゃない
大体、本を1冊読もうとなると時間がかかりすぎるんですよ。
貴重な時間も投資してまで読んだ本が万が一面白くなかったら・・・。と考えると、わざわざ本を読もうという気力が湧いてこないというのも無理からぬ話です。
また、現代人は毎日忙しいです。
ただでさえ仕事や学校で疲れているので、空いてる時間にまで時間と体力・集中力を要する読書をするのは厳しいものがあります。自由な時間くらい、ゆっくりテレビを見たり、SNSをチェックしたり、ゲームで遊んだりしたいんです。
僕らは読んでない本を堂々と語る必要がある
ロイター通信が2009年に行った調査によると、3分の2以上のイギリス人は、読んだことのない本を読んだフリをして語った経験があるそうで、中でも1番読んだふりをされたのはジョージ・オーウェルの「1984年」だったようです。
1,984年は「教養人ならこれくらい読んでいて欲しいよね」とみんなが思っている本ですが、いかんせん古い小説ですし、分厚いので途中で挫折する可能性も高いです。結果、教養人ぶりたいイギリス人は読まずに語っています。
レポートを書く学生
もちろん、読んでない本について語る必要があるのは教養人ぶりたい人だけではありません。
例えば、学生なら論文やレポートを書く時。
全国大学生活協同組合連合会の調査によると、大学生の約4割は、月の読書時間が0分でした。大学生であれば、学業をこなしていく上で本を読む必要があるはずですが、読書時間0分勢が4割もいる状況を考えると、相当数の学生がネットで見つけた文章をコピペしていることが予想されます。
しかし、Wikipediaのコピペだけではコピペルナーを突破することが出来ない可能性があり、大変危険です。大学生はバイトや飲み会で忙しいので、本を読む時間なんてとれるはずがありません。だからこそ、読んでいない本について堂々と語る技術を身につける必要があるのです。
意識が高いふりをしたいビジネスマン
読んでない本を語る技術はビジネスマンにも役立ちます。 例えば、ビジネスマン同士の会話では、話題のビジネス書がある種の「共通言語」として機能する場合があります。そんな時、「僕は読んでません」では恥ずかしい思いをすることになります。
ところが、ビジネス書は毎年毎年星の数ほど出版されているため、全てのビジネス書を読むのは到底不可能です。更には、ビジネス書はいわゆるベストセラーになる本も多いので、話題になっているものだけでもかなりの冊数になってしまいます。
「ビジネス書ばっかり読んでる暇があるなら、実際に仕事をした方が良いのではないか」という考え方だってあります。確かに一理あるかもしれませんが、読んだふりをすれば読んでなくても読んだことにできます。読まずに読んだことにできれば、コスパ的には最高に良いはずです。
今すぐ実践できる!読んでない本について堂々と語る方法
①Amazonのレビューを見る
1番手っ取り早い方法がこれでしょう。 まともな本ならレビューがワンサカ付いているはずですから、参考にしない手はありません。 実際に語る際には、高評価をしているレビューと低評価のレビューを読み比べてから双方の視点を取り入れつつ語るようにすることをおすすめします。
分析的・批判的な読書をしつつも否定ばかりしている訳ではない、という印象を与えることが出来るので、頭が良さそうに見えます。
下げてから上げるのか、下げてから上げるのかは、本の内容やレビューを見てから柔軟に決めるようにするとgoodでしょう。
②要約or書評を読む
Amazonのレビューを読んでも物足りなかった場合、個人ブログなどで書評を読んでみましょう。
小説やエッセイ以外のジャンルの本は、主張(=骨)に説得力を持たせるための具体例など(=肉)が大半を占めているのが普通ですが、重要なのは骨の部分だけです。
そのため、実際に本を読まずとも、要約されたものを読めばそれで十分だったりします。インターネットで検索して、本文を引用をしつつ内容を要約している記事を見つけることが出来れば文句なしに最高です。
「読むのはめんどくさいけど出来れば読んでおきたい本」の代表格である古典には、必ずと言っていいほど「まんがでわかる◯◯」「図解△△」などといった本・ムック本などが出版されているので、それを流し読みしてみるのも良いと思います。
③目次を見て想像する
新書やビジネス書は、基本的には目次を読めば内容を理解できるように作られています。
目次だけなら1冊1分で読めるはずなので、本屋にちょっと立ち寄れば、読んだふり本のストックを大幅に増やせます。これは!と言う本に出会ったら、Amazonのレビューも覗いておけば完璧です。
また、学術書や専門書など、読んでいる人があまりにも少ない本なんかだと、Amazonにすらレビューが付いていないこともあります。本来であればそんな不人気本は無視しておけばいいのですが、そうは言ってられないケースだってあるかも知れません。
そんな時に参考になるのも、やはり目次です。
読者が少ない専門書をわざわざ読む必要があるくらいなら、おそらくそのジャンルについて全くの門外漢ではないはずですから、目次さえ見れば内容にも大体検討がつくでしょう。
「読んでいない本について堂々と語る方法」の目次
こんな感じでした。
I 未読の諸段階(「読んでいない」にも色々あって…)
1.ぜんぜん読んだことのない本
2.ざっと読んだ(流し読みをした)ことがある本
3.人から聞いたことがある本
4.読んだことはあるが忘れてしまった本II どんな状況でコメントするのか
1.大勢の人の前で
2.教師の面前で
3.作家を前にして
4.愛する人の前でIII 心がまえ
1.気後れしない
2.自分の考えを押しつける
3.本をでっち上げる
4.自分自身について語る
まったく、目次だけで十分読んだ気になれる素晴らしい目次ですね。タイトル負けしてません。Amazonのレビューも高評価ですし、読んだふりをするだけの価値がある良書だと思います。