「大人のADHD」である僕が今現在抱えている、具体的な症状18選
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コラム
世の中には、ネットで受けた「ADHD診断」の結果を鵜呑みにして、自分をADHDだと思い込んでいる自称ADHDみたいな人がいます。よくあるADHD診断の設問は専門的な診断に利用されているものを元に作られていることがほとんどですから、ある程度信用出来るといえば出来るのですが、問題なのは、設問が抽象化されているせいで、誰にでも当てはまるような内容になってしまっていることです。
例えば、「遅刻してしまう」「ついつい衝動買いをしてしまう」「忘れ物をしてしまう」なんてのは、誰にでも経験があるようなことじゃないですか。いや、中にはしない人もいますけど、ほとんどの人には経験があるはずです。でもね、ADHDは違うんですよ。ADHDはそんな甘いもんじゃない。ADHDの人は、というか僕は、日常生活を送るだけでも命がけなんです。
以下、実際にADHDが原因で通っていた学校を中退する羽目になった経験を持つ現役ハードコアADHDであるこの僕が、これまでに実際に経験したエピソードをADHDの諸症状ごとに具体的に箇条書きで書いていきます。
当てはまるor近い経験があるものがいくつあったか数えてみてください。
半分くらい近いものがあったら、悪いことは言いません。いちど病院に行ってみることをおすすめします。
なお、発達障害は人によって症状の出方が違うようなので、ガチの人が見ても当てはまらない部分の方が多いよーってことになるかもしれません。あくまでも参考程度にみてください。
不注意
1.電車とホームの隙間に落っこちて、挟まったことがある。
2.揚げ物をしているとき、油を足すつもりが水を足してしまい、大爆発を引き起こした。
3.週に4回以上、携帯や財布、定期券などを持たずに家を出てしまう。
4.インターネットで飛行機の往復チケットを買おうとするも、誤って2回分、両方とも「行き」のチケットを買ってしまった。
5.食事中にはしょっちゅう舌を噛んでしまうし、よく転ぶので、不注意が元の傷が一向に絶えない。
多動
6.じっとしていられないので、家にいるときだろうが電車を待つときだろうが、大体いつでも歩きまわっている。
7.万歩計を付けてみたところ、家から出なかった日にも1万歩以上歩いていた。
8.人がいないときは、大体謎のダンスをしている。
9.貧乏揺すりが止まらない。
10.挙動不審なので、ヤンキーに絡まれやすい。
衝動性
11.3時間くらい、1人で「キャンプファイアーをやりたい」みたいな話を延々とし続けている。
12.言葉から言葉を連想して、話題をコロコロ変える。結果誰もついてこないので、1人で話し続けることになる。例:「◯◯って捗るよね」→「捗る・・・?はかどる・・・。お墓のアイドルで、墓ドルってのはどうかな!?べちゃべちゃ・・・べちゃべちゃ・・・・」
13.10万円持ってたら、12万円くらい使ってしまう。
14.バスを乗り逃したが、次のバスを待てなかったので、目的地まで走って行った。
15.金曜の昼間に突然富士山を見に行きたくなり、速攻でロードバイクを購入。そのまま自転車で富士山目指して走りだした。
過集中
16.カレーにハマり、40日間毎食カレーを食べ続けた。
17.ゲームにハマり、30時間ぶっ続けでプレイし続けた。
18.受験勉強にハマり、半年で偏差値を40上げた。
と、まぁ、ちょっと挙げるだけでもこんな具合です。
確かになんとかしたい部分も多いんですが、それでも僕は、こんな自分のことが結構好きです。
特に、過集中の部分や言葉から言葉が浮かんできて次々にアイデアを思いつける辺りなんかは僕のアイデンティティの根幹となっています。それに、「じっとしていられないのでいつも踊ってる」って、陽気で可愛らしいじゃないですか。
ADHDの苦労は確かにあるんですが、もちろん恩恵だってあるわけです。トレードオフの関係なんですよ。
だから、ADHDの人は学校や職場で失敗ばかりしてしまうし、周りから怒られることが多いので自己表現が低くなりがち→2次障害としてうつ病などを患ってしまうひとも多い。という話は凄くもったいないなぁと思います。ADHDにだっていい部分はたくさんあるはずなので、例えば『ストレングスファインダー』みたいな本を読んで自分の強みを調べてみるのもいいんじゃないでしょうか。基本的には、苦手なことを平均くらいにするための努力で消耗するんではなく、得意な部分を伸ばしていった方がいいんですよ。なお、僕がストレングスファインダーをやった結果に関しては、この記事で詳しく書いております。
それと、僕はまだ読んでないんですが、2015年の12月にはこんな本も出版されたようです。アマゾンの評価もいい感じなので、是非読んでみたいですね。