インド料理で中級以上を目指す人には「誰も知らないインド料理」がオススメです。
渡辺玲さんという方が書いた「誰も知らないインド料理」という本があります。
僕は渋谷のジュンク堂などに置いてあるインド料理のレシピ本のほとんどには目を通しましたが、この本が日本語で書かれたインド料理の本として最高傑作だと思います。
インド料理中級以上への道しるべ
写真などは少ないのですが、その分内容がぎっしり詰まっています。文庫本なので、取り回しやすく、価格も安いです。台所に常備しておいて、いつでも参照できるようにしておくとよいでしょう。
僕が見てきた限りでは、今のところこんな本は他にないです。インド料理の本は大抵が2000円近くする薄くて大型のもので、そういった本はレシピ数も少なかったり初心者向きだったりします。
また、本書には南インドのカレーなどにもたくさんのページが割かれており、それだけでも買う価値があると思います。英語の本にはもっと詳しいものもあるのですが、高いしデカイし英語なので、普通の日本人には敷居が高いです。
指示されるスパイスには、その辺のスーパーやカルディなんかには売っていないものも多いです。全部をそろえるのは難しいかも知れませんが、あればあった方がよいです。例えば、カレーリーフやヒング、タマリンドペーストなど、比較的マイナーなスパイスを使うよう指示してくるのですが、スーパーなどには売っていないので、専門店に行くか通販で買うなどして入手してください。
本の指示通りにやると下準備が面倒くさいですが、適当にはしょっても問題ないと思います。面倒だと思わない人はもちろん指示通りにやった方がいいのでしょうが、少しくらい省略しても問題ありません。
例えば、ラッサムを作る際には事前に豆を煮込んでおけとかペーストを作っておけと指示されていましたが、僕は無視しました。また、トマトの代わりにケチャップを使って調理しました。指示を無視せず、トマトも使って作ったものと食べ比べてみましたが、特に問題はありませんでした。スパイスを炒めたら水と豆を足して煮込み、ケチャップをぶち込んだら生のコリアンダー(パクチー、シャンツァイ)を適当に煮込むだけで、十分美味しいラッサムになります。
僕は、インド料理に大事なのはスパイスの香りと塩加減だと思ってます。
本書の中でも指摘がありましたが、特に初心者の場合、カレーに加える塩が足りないせいで、味や風味がボヤケてしまうことが多いそうです。僕にも覚えがあります。ケチャップをぶち込んだラッサムが美味しかったのは、ケチャップ自身にも旨味や塩分が含まれていたからかも知れません。そういえば、デリーのカシミールカレーにもケチャップが入っていました。ケチャップ自体、カレーとの相性が良いのだと思います。ラッサムのレシピにはありませんでしたが、ほんのちょっとだけ鶏ガラスープのパウダーを入れてもいいかも知れません。
カレー初心者にこの本はまだ早い
「誰も知らないインド料理」は、質実剛健で頼もしい本ですが、今までスパイスからカレーを作ったことがないような人にはオーバースペックかも知れません。
そういった人はまず、カレーに対する心構えや基礎作りに集中した方がいいので、東京カレー番長の「カレーの基本」などで、カレーにおける味付けの法則やスパイスの使い方について、ちょっとした「型」を学んでおくといいかも知れません。最初に基礎を固めておくと、のちのち応用が効くようになってきます。「レシピを再現する」作業で型を会得しましょう。もちろん、レシピを再現するときにも自分で考えながらやらないといけません。各スパイスの特徴や相性などを知っておけば、持っていないスパイスを自分が持っているスパイスで代用できるようになるかもしれません。
時には、タイ料理や中華料理など、スパイスをよく使うインド以外の国の料理を作ってみるのも良いかもしれません。スパイスに対する理解が深まり、カレーを作るときの財産になると思います。
カレー作りは本当に自由です。各々、自分のセンスで自由に楽しみましょう。
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